詳解Swift第3版(14)〜ジェネリクス

2018. 01. 20
この記事は詳解Swift 第3版(初版第1刷)を元に、Xcode 9.0(Swift 4.0)下における差異を記述しています。



CHAPTER 14 ジェネリクス



●14.2 ジェネリック関数の定義


・プロトコルによる制約のあるジェネリック関数

プロトコル Comparable について「「10.4 プロトコルに適合する型の定義方法」を参照」とありますが、第3版には 10.4 節そのものがありませんので、P.82 や P.436 を参照してください。

また項の最後にある、プロトコル条件を型パラメータと分離して where 節として記述する例において、inout の記述が旧来の位置になっていますので修正する必要があります。

func mySwap<T>(inout little a:T, inout great b:T) where T: Comparable {
// error: 'inout' before a parameter name is not allowed, place it before the parameter type instead

func mySwap<T>(little a: inout T, great b: inout T) where T: Comparable {


・配列とシークエンスを扱う関数

P.331 の中程に「List14-6 はプロトコル Sequence に適合する引数を〜」とありますが List14-5 の誤りです。


・型パラメータの推論

実行例の定数 b において「SBクリエイティブ:詳解 Swift 第3版 正誤情報」にあるように、print 文で出力した際にオプショナル型は明示されるとともに警告が出ます。

let b = f(2) + ["ζ"]    // [nil, nil, {some "ζ"}]
type(of: b)              // Array<Optional<String>>.Type
print(b[2])               // Optional("ζ")



●14.3 ジェネリクスによる型定義


・型パラメータを持つ構造体の定義

プロトコル SimpleVector について「(List10-5 → P.254)」とありますが P.237 の誤りです。


・拡張定義の条件に型パラメータを使う

構造体の拡張定義において、where 節の A==B の形式による型パラメータへの特定の型指定について、脚注の※2で「将来的(Swift3.1くらい?)には可能になる模様です。」とありますが、「詳解 Swift 第4版」の同例(P.354 の List13-12)で使用されているので可能になったようです。


・プロトコルを採用した型自体に対する制約を記述する

List14-10 の実行例を試すには、P.333 に記載されている List14-7 のプロトコル SimpleVector の定義と共に、List14-8 の構造体 Vector の定義が必要です。



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詳解Swift第3版(13)〜クロージャ

2018. 01. 17
この記事は詳解Swift 第3版(初版第1刷)を元に、Xcode 9.0(Swift 4.0)下における差異を記述しています。



CHAPTER 13 クロージャ



●13.1 クロージャの宣言


・クロージャの仮引数と返り値の型宣言

クロージャ側の解析から、クロージャを使う側の型を確定する例ですが、試してみると案外厳しく、最終的には仮引数と返り値を省略せずに書かざるをえませんでした。

var a = 9.0, b = 1.5    // 明示的に Double 型を指定しても不可
type(of: a)    // Double.Type:変数 a、b とも型推論では Double 型と認識されてはいる
type(of: b)    // Double.Type

let c = { if a > b { return a } else { return 0.0 } }
// error: unable to infer complex closure return type; add explicit type to disambiguate

let c:Double = { if a > b { return a } else { return 0.0 } }    // 定数 c を型指定しても不可
// error: cannot convert value of type '() -> _' to specified type 'Double'


let c = { if a > b { return Double(a) } else { return 0.0 } }    // 返り値である変数 a を型指定しても不可
// error: unable to infer complex closure return type; add explicit type to disambiguate


let c = { if a > b { return Double(a) } else { return Double(0.0) } }    // 数値リテラルを明示しても不可
// error: unable to infer complex closure return type; add explicit type to disambiguate


let c = { () -> Double in if a > b { return a } else { return 0.0 } }    // 結局、仮引数と返り値を記述することに
c()     // 9



●13.3 クロージャの使い方と記法


・配列要素の選択

SBクリエイティブ:詳解 Swift 第3版 正誤情報」にあるように、ここで List13-6 とされているものは List13-7 の誤りです。


・エラーを投げるクロージャ

本文では列挙型 XError 型の定義が省略されていますが、「SBクリエイティブ:詳解 Swift 第3版 サンプルダウンロード」の Chap13 フォルダ内にある p313.swift に定義があります。

enum XError : Error {
    case Zero
    case Byte
}

また同ファイルには、変数 syr にエラーのない (Int) -> Double 型のクロージャを代入した場合でも syr は (Int) throws -> Double 型であるため、使用する際には try または try! を付ける必要があるとして実行例が書かれています。

print( try! syr(1000) )    // try または try! が必要


・再通報する関数

List13-8 の実行例において「XError 型は別途定義されているとします」とありますが、「SBクリエイティブ:詳解 Swift 第3版 サンプルダウンロード」の Chap13 フォルダ内にある List13-8.swift に定義があり、前述の p313.swift での定義と同じです。



●13.4 クロージャと強い参照の循環


・キャプチャによる強い参照

List13-9 の実行例の後の解説で、「List13-8 のクロージャ式の記述を見ると〜」とありますが List13-9 の誤りです。


・キャプチャリストによる解決

List13-10 において、「(中略:List13-9 と同じ)」とある部分ですが、キャプチャリストに列挙したプロパティの self. は削除する必要があります。

var fare = flagDown
distance -= firstMeters
if (distance > 0) {
    fare += (distance / upMeters + 1) * upCharge
}



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詳解Swift第3版(12)〜エラー処理

2018. 01. 07
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CHAPTER 12 エラー処理



●12.1 エラー処理構文


・エラーを投げるオプショナル型の関数と try?

List12-3 において、本文では列挙型 FooError 型の定義が省略されていますが、「SBクリエイティブ:詳解 Swift 第3版 サンプルダウンロード」の Chap12 フォルダ内にある List12-3.swift に定義があります。

enum FooError : Error {
    case baz, ainz, ooal
}

また1つ目の for-in 文の「print("x:", x)」でオプショナル型を print 文で表示しているために警告が出るので、「SBクリエイティブ:詳解 Swift 第3版 正誤情報」にあるように修正する必要があります。

print("x:", x)    // Expression implicitly coerced from 'Int?' to Any

if let n = x {
    print("x:", n)
}else {
    print("x: nil")
}



●12.2 処理の中断と後始末


・defer 文の動作

List12-6 の実行結果において「変数 n の値に注意してください。」とありますが、これは旧版(詳解 Swift 改訂版)でのサンプルコード List12-6(P.276)におけるもので、今回から関数 doit() の内容が変更されており、注視するのは関数 doit() の返り値を格納する定数 r のことになります。



●12.3 アクセス制御


・プロパティのアクセス制御

詳解Swift(8)〜クラスと継承」の「8.5 アクセス制御/プロパティのアクセス制御」で述べたように、プレイグラウンドではこの可視性の実行例を試すことができません。



●12.5 利用可能条件とコンパイラ制御文


・利用可能条件に合致する実装を用意する

利用可能条件の記述形式の参照先として「付録B (4) の「条件」を」とありますが、より詳しく言うと「APPENDIX B Swiftの構文図/B.2 構文図/4 文/4.4 条件(P.498)」になります。



Wikipedia/ASCII

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詳解Swift第3版(11)〜拡張

2017. 12. 31
この記事は詳解Swift 第3版(初版第1刷)を元に、Xcode 9.0(Swift 4.0)下における差異を記述しています。



CHAPTER 11 拡張



●11.1 拡張の宣言


・システムの既存の型に対する拡張定義の例

List11-1 において、「詳解Swift第3版(05)〜基本的なデータ型」の「5.4 文字列と文字/文字列の長さ」で説明した通り、(Character 単位での)文字列内の文字数はインスタンスプロパティ characters を使用せず、count プロパティのみで取得できます。

return self.characters.count    // .characters は不要

return self.count

また細かい話ですが List11-2 において、CGRect の拡張定義で最後の閉じ括弧 } が抜けているので追加しましょう。



●11.2 拡張定義とプロトコルへの適合


・プロトコルへの適合

List11-3 において、プロトコル ExpressibleByFloatLiteral 内の FloatLiteralType は付属型の宣言なので、現在は typealias ではなく associatedtype になっています。
ExpressibleByFloatLiteral は Swift の標準ライブラリに入っているので、自分で記述する必要はありません。)

associatedtype FloatLiteralType

また「ExpressibleBy〜Literal」という名前のプロトコルは、付録 A.1.6 ではなく A.1.4(P.434)に示されています。


・プロトコルに適合するための定義がすでに存在する場合

List11-5 において、「SBクリエイティブ:詳解 Swift 第3版 正誤情報」に示されているように、列挙型 WordWithRuby の型名は Name の誤りですので修正する必要があります。



●11.3 プロトコル拡張


・プロトコル拡張に記述できること

List11-9 において、「SBクリエイティブ:詳解 Swift 第3版 正誤情報」に示されているように、プロトコル Datecle の綴りは Dateable の誤りですので修正する必要があります。



●11.4 集合とプロトコル


・プロトコル OptionSet

List11-16 の実行例において、最後の print 文に余分なハイフンが含まれていますが不要です。

print( ro-om.rawValue )    // error: use of unresolved identifier 'ro'

print( room.rawValue )    // 7



SBクリエイティブ:詳解 Swift 第3版 正誤情報

Qiita/Hashable

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詳解Swift第3版(10)〜プロトコル

2017. 12. 26
この記事は詳解Swift 第3版(初版第1刷)を元に、Xcode 9.0(Swift 4.0)下における差異を記述しています。



CHAPTER 10 プロトコル



●10.2 プロトコルと型


・Objective-C のプロトコルを利用する

Swift と Objective-C を組み合わせたプログラミングについて、「CHAPTER15 Objective-C との連携」とありますが、正しくは CHAPTER16(P.381)です。



●10.3 プロトコルと付属型


・付属型が適合するプロトコルを指定

List10-7 において、プロトコル Integer の指定でエラーが出るようになりました。

associatedtype Element: Integer    // error: 'Integer' has been renamed to 'BinaryInteger'

Qiita/Swift EvolutionのAcceptedステータスまとめ (2017.1.27)」や「Qiita/Swift4で何がかわりそうなのか」によると、整数のプロトコルに変更があったようです。

これに関しては「Xcode Release Notes(Xcode 9.0/Swift/New Features)」に、その旨の記述があります。

「整数プロトコルの新しいファミリにより、より一般的なアルゴリズムが可能になります。

  • Numeric:算術演算子をサポートする型

  • BinaryInteger:バイナリ表現を持ち、ビット単位の演算をサポートする整数型

  • FixedWidthInteger:固定サイズを使用し、オーバーフローを伝える算術演算の概念をサポートする整数型

異種比較が可能になり、比較する際の numericCast(_:) が不要になりました。
例えば (42 as UInt) > (0 as Int) が動作します。

スマートシフトの導入により、負になった際に値をシフトしたり、numericCast(_:) を呼び出さずに別の整数型の値でシフトすることができます。
結果の型はシフト後の値の型となります。

toIntMax() と init(_:IntMax) は廃止されました。
numericCast は最大幅の整数を介さずに異なる整数型間で直接変換します。(
SE–0104) 」

したがって次のように修正する必要があります。

associatedtype Element: BinaryInteger


・付属型定義における associatedtype と typealias

List10-9 において、プロトコル Hybrid の定義中で付属型 Cycle の継承するプロトコル Integer を指定していますが、上記の通り BinaryInteger に修正する必要があります。


・プロトコル定義における Self

List10-10 において、プロトコル VectorIntegerArithmetic の定義中の付属型 Element への継承プロトコルも同じく BinaryInteger です。



Qiita/Swift EvolutionのAcceptedステータスまとめ (2017.1.27)

Qiita/Swift4で何がかわりそうなのか

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