Xcode 3.2.6から4.6.2でのテンプレートの変化(3)〜ViewController

2013. 06. 11
旧版のビューコントローラクラスにもプロジェクト名の接頭辞が付くのでHelloWorldViewControllerになっています。



●ViewController.hの比較

旧版と新版のViewController.hのコードを比較します。

旧版)

#import <UIKit/UIKit.h>

@interface HelloWorldViewController : UIViewController {
}


@end

新版)

#import <UIKit/UIKit.h>

@interface ViewController : UIViewController

@end


1)インスタンス変数の宣言について

Xcode 3.2.6から4.6.2でのテンプレートの変化(2)〜AppDelegate』の『AppDelegate.hの比較』で説明したように、ヘッダファイルでのインスタンス変数の宣言は行わないことになったので、波括弧も省略されています。



●ViewController.mの比較

旧版と新版のViewController.mのコードを比較します。

旧版)

#import "HelloWorldViewController.h"

@implementation HelloWorldViewController

/*
// 指定イニシャライザです。ビューが読み込まれる前に必要となる設定を行うためにオーバーライドします。
- (id)initWithNibName:(NSString *)nibNameOrNil bundle:(NSBundle *)nibBundleOrNil {
    self = [super initWithNibName:nibNameOrNil bundle:nibBundleOrNil];
    if (self) {
        // カスタムの初期化
    }
    return self;
}

*/

/*
// nibファイルを使用せずに、プログラムでビュー階層を生成するにはloadViewを実装します。
- (void)loadView {
}

*/

/*
// (通常はnibから)ビューを読み込んだ後に追加の設定を行うにはviewDidLoadを実装します。
- (void)viewDidLoad {
    [super viewDidLoad];
}
*/

/*
// デフォルトのポートレート以外の向きを可能にするにはオーバーライドします。
- (BOOL)shouldAutorotateToInterfaceOrientation:(UIInterfaceOrientation)interfaceOrientation {
    // サポートする向きに対してYESを返します。
    return (interfaceOrientation == UIInterfaceOrientationPortrait);
}

*/


- (void)didReceiveMemoryWarning {
    // スーパービューを持っていない場合はビューを解放します。
    [super didReceiveMemoryWarning];

    // キャッシュされているデータ、画像、その他使用されていないものを解放します。
}

- (void)viewDidUnload {
    // 保持されているメインビューのサブビューを解放します。
    // 例えば、self.myOutlet = nil;

}

- (void)dealloc {
    [super dealloc];
}


@end

新版)

#import "ViewController.h"

@interface ViewController ()

@end


@implementation ViewController

- (void)viewDidLoad
{
    [super viewDidLoad];
    // (通常はnibから)ビューを読み込んだ後に追加の設定を行います。
}

- (void)didReceiveMemoryWarning
{
    [super didReceiveMemoryWarning];
    // 再構成することができるリソースを破棄します。
}

@end


1)インスタンス変数の宣言の追加

上記の『ViewController.hの比較』で述べたように、インスタンス変数の宣言はヘッダファイルではなくソースファイルで行うようになっています。
(テンプレートでは実際にインスタンス変数を宣言していなく、空実装になっています。)


2)initWithNibName:bundle:の削除

旧版ではinitWithNibName:bundle:メソッドによって、nibファイルからビューコントローラの読み込みと初期化を行うようになっていますが、新版ではアプリケーションデリゲートAppDelegateクラスのapplication:didFinishLaunchingWithOptions:メソッド内で行っています。

詳細は『Xcode 3.2.6から4.6.2でのテンプレートの変化(2)〜AppDelegate』を参照してください。


3)loadViewの削除

旧版ではコードによってビュー生成を行うloadViewメソッドが(コメントアウトで)実装されていますが、新版では省略されています。


4)shouldAutorotateToInterfaceOrientation:の削除

iOS 6のiOS SDKリリースノート』の『注釈と既知の問題』の『UIKit』の項で、shouldAutorotateToInterfaceOrientation:メソッドはiOS 6で非推奨であると説明されており、テンプレートから削除されています。

『自動回転はiOS 6で変更されています。
iOS 6では
UIViewControllershouldAutorotateToInterfaceOrientation:メソッドは推奨されていません。
そこでは
supportedInterfaceOrientationsForWindow:shouldAutorotateメソッドを使用する必要があります。』

詳細は同項を参照してください。


5)viewDidUnloadの削除

iOS 6のiOS SDKリリースノート』の『注釈と既知の問題』の『UIKit』の項で、viewDidUnloadメソッドはiOS 6で非推奨であると説明されており、テンプレートから削除されています。

『iOS 6では、UIViewControllerviewWillUnloadviewDidUnloadメソッドは非推奨になっています。
データの解放にこれらのメソッドを使用していた場合、代わりに
didReceiveMemoryWarningメソッドを使用してください。
また使用していなかった場合、ビューコントローラのビューへの参照を解放するために、このメソッドを使用することができます。
これを行う前にビューがウィンドウに無いことをテストする必要があります。』



6)deallocの削除

What's New in iOS〜iOS 5.0〜自動参照カウント』や『ARCへの移行のリリースノート』で説明されているように、ARCを導入した場合はコンパイラが適切なdeallocメソッドを自動生成するため、(インスタンス変数以外のリソースを解放する必要がある場合を除き)deallocメソッドの呼び出しは禁止されています。



参考文献

初めてのiOSプログラミング 第2版初めてのiOSプログラミング 第2版
(2012/10/20)
Alasdair Allan

商品詳細を見る

Xcode 3.2.6から4.6.2でのテンプレートの変化(2)〜AppDelegate

2013. 05. 28
旧版のアプリケーションデリゲートクラスにはプロジェクト名の接頭辞が付くのでHelloWorldAppDelegateになっています。

また『初めてのiOSプログラミング 第2版』ではストーリーボードを使用していないので、新版のプロジェクトは基本的に『ARC:オン/ストーリーボード:オフ』のものとなります。

ただし『ARC:オン/ストーリーボード:オン』や『ARC:オフ/ストーリーボード:オフ』のプロジェクトとの差異がある場合は、それついても補足します。



●ARCやストーリーボードの利用の可否

ARCは、既存のプロジェクトを継続して開発する、あるいは過去の非ARCライブラリを活用するなど必要性がある場合を除き、新規開発であれば標準で利用するものと思って良いでしょう。

ストーリーボードに関しては、既存のプロジェクトとの互換性から利用しない(できない)、nibファイルまたはコードでUIを構築するので必要としないなど、必ずしも優先的に利用を推奨するものではないようです。

ですが『初めてのiOSアプリケーション』でもストーリーボードを利用しているように、今後標準となる機能でしょうから、特段の理由やこだわりが無いのであれば活用すると良いでしょう。



●AppDelegate.hの比較

旧版と新版のAppDelegate.hのコードを比較します。

旧版)

#import <UIKit/UIKit.h>

@class HelloWorldViewController;

@interface HelloWorldAppDelegate : NSObject <UIApplicationDelegate> {
    UIWindow *window;
    HelloWorldViewController *viewController;
}


@property (nonatomic, retain) IBOutlet UIWindow *window;
@property (nonatomic, retain) IBOutlet HelloWorldViewController *viewController;

@end

新版)

#import <UIKit/UIKit.h>

@class ViewController;

@interface AppDelegate : UIResponder <UIApplicationDelegate>

@property (strong, nonatomic) UIWindow *window;

@property (strong, nonatomic) ViewController *viewController;

@end


1)スーパークラスの変更

アプリケーションデリゲートクラスのスーパークラスが、旧版ではNSObjectですが新版ではUIResponderになっています。

この理由は『ストーリーボードへの変換のリリースノート』の『アプリケーションデリゲートの構成』で以下のように説明されています。

『現在のXcodeテンプレートでは、アプリケーションデリゲートクラスはUIResponderを継承しています。
これはデリゲートのインスタンスがレスポンダチェーンに参加し、アプリケーションレベルのアクションの処理ができるようにするためです。
既存のアプリケーションでこのパターンの使用を用いていない場合、ストーリーボードのために採用する必要はありません。』



2)インスタンス変数の宣言の削除

旧版では宣言済みプロパティのインスタンス変数を宣言していますが、新版では宣言が削除されています。

これは『cockscomb.info/イマドキっ子の Objective-C』でも指摘されているように、『Objective-Cプログラミング言語』のp.38で以下のように説明されています。

『インスタンス変数は実装詳細であり、通常、クラス自身の外からアクセスされることはありません。さらに、実装ブロック内に宣言すること、あるいは宣言済みプロパティから自動生成させることも可能です。したがって通常は、インスタンス変数宣言をパブリックインターフェイスで行うべきではないので、波括弧も省略してください。』

つまり、クラス内部でしか使用しないインスタンス変数をヘッダファイルで宣言することは、必要なインターフェイスのみ公開するというカプセル化(情報隠蔽)に反するので止めようということです。

したがって必要なインスタンス変数はソースファイルで宣言することになります。


3)宣言済みプロパティの属性の変更

宣言済みプロパティの属性がretainからstrongに変更されています。

これはARC導入に因るものです。

ARCについては『What's New in iOS〜iOS 5.0〜自動参照カウント』や『ARCへの移行のリリースノート』を参照してください。


4)IBOutlet識別子の削除

旧版では宣言済みプロパティの宣言にIBOutlet識別子が挿入されていますが、新版では削除されています。

旧版はウィンドウおよびビューコントローラのインスタンスをnibファイル(MainWindow.xibとHelloWorldViewController.xib)で生成・初期化しているため、IBOutletで接続する必要があります。

しかし新版ではAppDelegate.mのapplication:didFinishLaunchingWithOptions:メソッド内で生成・初期化しているため、その必要がありません。



●AppDelegate.mの比較

旧版と新版のAppDelegate.mのコードを比較します。

旧版)

#import "HelloWorldAppDelegate.h"
#import "HelloWorldViewController.h"

@implementation HelloWorldAppDelegate

@synthesize window;
@synthesize viewController;


- (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions {

    self.window.rootViewController = self.viewController;
    [self.window makeKeyAndVisible];

    return YES;
}

- (void)applicationWillResignActive:(UIApplication *)application {
}

- (void)applicationDidEnterBackground:(UIApplication *)application {
}

- (void)applicationWillEnterForeground:(UIApplication *)application {
}

- (void)applicationDidBecomeActive:(UIApplication *)application {
}

- (void)applicationWillTerminate:(UIApplication *)application {
}

- (void)applicationDidReceiveMemoryWarning:(UIApplication *)application {
}

- (void)dealloc {
    [viewController release];
    [window release];
    [super dealloc];
}


@end

新版)

#import "AppDelegate.h"
#import "ViewController.h"

@implementation AppDelegate

- (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions
{
    self.window = [[UIWindow alloc] initWithFrame:[[UIScreen mainScreen] bounds]];
    self.viewController = [[ViewController alloc] initWithNibName:@"ViewController" bundle:nil];

    self.window.rootViewController = self.viewController;
    [self.window makeKeyAndVisible];
    return YES;
}

- (void)applicationWillResignActive:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationDidEnterBackground:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationWillEnterForeground:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationDidBecomeActive:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationWillTerminate:(UIApplication *)application
{
}

@end


1)@synthesizeの削除

旧版ではヘッダファイルで宣言している宣言済みプロパティ(windowとviewController)を@synthesizeで実装していますが、旧版では削除されています。

これは『頭と尻尾はくれてやる!/Xcode 4.4でさよなら@synthesize』でも指摘されているように、『Xcode 4.4の新機能』の『Objective-C言語の機能』で以下のように説明されています。

『Objective-Cの@propertiesは、明示的に実装されていない時はデフォルトで合成されます。』

『デフォルトの@synthesize機能は、特別なSDKやランタイムサポートを必要としません。』


つまりXcode 4.4以降でプロジェクトを作成する場合、プログラマが手動によって@synthesizeを記述しない場合はコンパイラが自動でコード補完して合成するので、記述が不要になるということです。


2)プロパティのインスタンス変数の命名規則

新版のコードでは@synthesize文が省略されていますが、『初めてのiOSプログラミング 第2版』本文中のコードには@synthesize文があります(翻訳時はXcode 4.5ですが、原著はXcode 4.3.2のため)。

そこでは宣言済みプロパティのインスタンス変数名として、プロパティ名の頭にアンダースコアが付加されています。

Cocoa向け コーディングガイドライン』の改訂履歴を見ると、2012年2月16日の改訂で、

『ivar名に適した接頭辞は「_」であるという注釈を付記しました。』

とあるので、同日にリリースされたXcode 4.3による改訂かと思いましたが、2011年12月14日に発行されている『Start Developing iOS Apps Today』の補足『Start Developing iOS Apps Today(sup.2)〜Objective-Cコードの記述』の中で、

『インスタンス変数はプロパティとして同じ名前を持ちますが、アンダースコア接頭辞(_)を持ちます。』

とあるので、Xcode 4.3以前からということが分かります。

「よくわかるiPhoneアプリ開発の教科書」サポートサイト』の『補足情報(2012/05/24)』によると、

『これは、Xcode 4.2の自動生成から出るようになったもので、FilpsideViewController.mの最初の方で、
 @synthesize mySw = _mySw;
と指定されているものです。』


とあるので、Xcode 4.2からの自動生成でインスタンス変数名にアンダースコアが付くようになったようです。

アプリ開発記/Objective-Cの@synthesizeについて』で紹介されているように、『Objective-Cによるプログラミング』のp.47『プロパティの多くはインスタンス変数を使って実装されている』において、

『特に指定しなければ、このインスタンス変数の名前は、プロパティ名の先頭にアンダースコアを置い たものになります。たとえば、「firstName」というプロパティに対応するインスタンス変数は、 「_firstName」となります。
(中略)
アンダースコアがついているので、たとえば局所変数ではなく、インスタンス変数 であることがひと目で分かります。』


とあり、『Cocoa向け コーディングガイドライン』のp.21『プロパティ(Declared Property)とインスタンス変数』では、その理由の一端も説明されています。

『通常、インスタ ンス変数に直接アクセスすることはなく、アクセサメソッドを使用します(initメソッドとdealloc メソッドでは直接インスタンス変数にアクセスします)。これを効果的にシグナリングするために、 以下のようにインスタンス変数名の接頭辞にアンダースコア(_)を使います。』

かつては『GLFun(12)~Texture2Dクラス(1)』の『3)クラスのインターフェイス』で説明しているように、アンダースコアで始まる接頭辞はAppleが予約しているので使用禁止のはずでした。

現在は『Cocoa向け コーディングガイドライン』のp.9『表記規約』において、

『メソッド名に、プライベートを意味するプレフィックスとしてアンダースコア文字を使用することは避けてください(インスタンス変数名に、プレフィックスとしてアンダースコア文字を使用することは可能です)。この命名規約は、Appleにより使用されるものとして予約されています。』

と、インスタンス変数名に関しては制限が解除されたようです。

この辺に関しては、『Awaresoft/プロパティに対応するインスタンス変数の命名規則について』で非常に分かり易く解説されていますので、参照してください。


3)ウィンドウとビューコントローラのインスタンスの生成・初期化の差異

旧版のapplication:didFinishLaunchingWithOptions:メソッド内では、ビューコントローラのインスタンスをルートビューコントローラに設定し、キーウィンドウの設定とウィンドウの表示を行っています。

新版ではその処理の前にウィンドウとビューコントローラのインスタンスを生成・初期化を行っています。

これは『Xcode 3.2.6から4.6.2でのテンプレートの変化(1)〜main.m』の『3)UIApplicationMain関数の第4引数の指定』で説明しているように、ストーリーボード使用時の場合との互換性を保つため、ストーリーボード非使用時も一貫してアプリケーションデリゲートクラスでウィンドウとビューコントローラの生成・初期化を行っているものと思われます。
(『ストーリーボードへの変換のリリースノート』を参照してください。)

旧版ではウィンドウのインスタンスは、アプリケーションのメインnibファイルとしてHelloWorld-Info.plistのMain nib file base name(NSMainNibFileキー)で指定されているMainWindow.xibから生成・初期化され、IBOutlet識別子によってwindowプロパティと接続されます。

しかし新版ではHelloWorld-Info.plistにNSMainNibFileキーの指定が無く、MainWindow.xibも存在しないため、コードで生成・初期化を行っています。

ビューコントローラは、旧版ではMainWindow.xibから接続されているHelloWorldViewController.xibで生成・初期化されますが、新版ではコードでViewController.xibを読み込んで生成・初期化を行っています。


4)applicationDidReceiveMemoryWarning:メソッドの削除

旧版では自動生成されているapplicationDidReceiveMemoryWarning:メソッドが、新版では削除されています。

iOSアプリケーションプログラミングガイド』のp.134『メモリ不足警告を監視する』においても、その必要性は説明されているので削除された理由は分かりませんが、実際に開発を行う際には忘れずに実装するようにしましょう。


5)deallocの削除

What's New in iOS〜iOS 5.0〜自動参照カウント』や『ARCへの移行のリリースノート』で説明されているように、ARCを導入した場合はコンパイラが適切なdeallocメソッドを自動生成するため、(インスタンス変数以外のリソースを解放する必要がある場合を除き)deallocメソッドの呼び出しは禁止されています。



●ARC:オフ/ストーリーボード:オフの場合

#import "AppDelegate.h"
#import "ViewController.h"

@implementation AppDelegate

- (void)dealloc
{
    [_window release];
    [_viewController release];
    [super dealloc];
}


- (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions
{
    self.window = [[[UIWindow alloc] initWithFrame:[[UIScreen mainScreen] bounds]] autorelease];
    self.viewController = [[[ViewController alloc] initWithNibName:@"ViewController" bundle:nil] autorelease];
    self.window.rootViewController = self.viewController;
    [self.window makeKeyAndVisible];
    return YES;
}

- (void)applicationWillResignActive:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationDidEnterBackground:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationWillEnterForeground:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationDidBecomeActive:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationWillTerminate:(UIApplication *)application
{
}

@end

ARCをオフにした場合、AppDelegate.mにdeallocメソッドが実装されます。

またapplication:didFinishLaunchingWithOptions:メソッドで生成・初期化しているウィンドウとビューコントローラのインスタンスは、autoreleaseメソッドで自動解放プールに追加されています。



●ARC:オン/ストーリーボード:オンの場合

ストーリーボードを導入した場合、HelloWorld-Info.plistのMain storyboard file base name(UIMainStoryboardFileキー)でMainStoryboard.storyboardファイルが指定され、ウィンドウとビューコントローラの生成・初期化がストーリーボードで行われます。

これに伴い、アプリケーションデリゲートクラスのコードも変わります。


1)AppDelegate.h

#import <UIKit/UIKit.h>

@interface AppDelegate : UIResponder <UIApplicationDelegate>

@property (strong, nonatomic) UIWindow *window;

@end

宣言済みプロパティはウィンドウだけで、ビューコントローラは宣言していません。


2)AppDelegate.m

#import "AppDelegate.h"

@implementation AppDelegate

- (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions
{
    return YES;
}

- (void)applicationWillResignActive:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationDidEnterBackground:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationWillEnterForeground:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationDidBecomeActive:(UIApplication *)application
{
}

- (void)applicationWillTerminate:(UIApplication *)application
{
}

@end

application:didFinishLaunchingWithOptions:メソッドでの、ウィンドウとビューコントローラのインスタンスの生成・初期化が無くなっています。

またnibファイルとは異なり、ストーリーボードでは(rootViewControllerプロパティによる)ルートビューコントローラの設定と、(makeKeyAndVisibleメソッドによる)ウィンドウの可視化も行われるようです。



参考文献

Apple/Objective-Cプログラミング言語

Apple/Cocoa向け コーディングガイドライン

Apple/Objective-Cによるプログラミング

Apple/iOSアプリケーションプログラミングガイド

cockscomb.info/イマドキっ子の Objective-C

頭と尻尾はくれてやる!/Xcode 4.4でさよなら@synthesize

「よくわかるiPhoneアプリ開発の教科書」サポートサイト

アプリ開発記/Objective-Cの@synthesizeについて

『Objective-Cプログラミング THE BIG NERD RANCH GUIDE』サポートページ/訳者補記1 Xcode 4.4のリリース時にObjective-Cに追加された機能

Awaresoft/プロパティに対応するインスタンス変数の命名規則について

初めてのiOSプログラミング 第2版初めてのiOSプログラミング 第2版
(2012/10/20)
Alasdair Allan

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Xcode 3.2.6から4.6.2でのテンプレートの変化(1)〜main.m

2013. 05. 08
ARCやストーリーボードの導入などXcodeのバージョンアップに因り、自動生成されるテンプレートの内容も大分変わりました。
以前勉強していたものの途中で中断し、最近になって再開された方の多くは戸惑うことと思います。

ここでは『初めてのiOSプログラミング 第2版』で読んで、浦島太郎状態からのリハビリをする過程で気付いた変更点や留意点をまとめていきます。


●比較対象

比較対象となるIDEはXcode 3.xシリーズの最終版であるXcode 3.2.6(以降『旧版』)と、現行のXcode 4.6.2(以降『新版』)になります。
テンプレートは旧版がView-based Application、新版がSingle View Applicationとなります。


●main.mの比較

まずは旧版と新版のmain.mのソースコードを比較します。

旧版)

#import <UIKit/UIKit.h>

int main(int argc, char *argv[]) {

    NSAutoreleasePool * pool = [[NSAutoreleasePool alloc] init];
    int retVal = UIApplicationMain(argc, argv, nil, nil);
    [pool release];
    return retVal;
}

新版)

#import <UIKit/UIKit.h>

#import "AppDelegate.h"

int main(int argc, char *argv[])
{
    @autoreleasepool {
        return UIApplicationMain(argc, argv, nil, NSStringFromClass([AppDelegate class]));
    }
}


1)AppDelegate.hのインポート

新版ではアプリケーションデリゲートクラスのヘッダファイルAppDelegate.hのインポートが追加されています。
これは後述するUIApplicationMain関数において、第4引数のアプリケーションデリゲートクラスを指定するためのものです。


2)NSAutoreleasePoolオブジェクトから@autoreleasepoolブロックへの移行

ARC導入に伴い、従来のNSAutoreleasePoolオブジェクトの使用は禁止され、@autoreleasepoolブロックを使用するように改められました。

これは実際にARCを利用するか否かに関わらず適用され、プロジェクト生成時にARCを利用しない(『Use Automatic Reference Counting』のチェックを外す)場合でも@autoreleasepoolブロックの形式になります。

NSAutoreleasePoolクラス』や『What's New in iOS〜iOS 5.0〜自動参照カウント』、『ARCへの移行のリリースノート』などを参照してください。


3)UIApplicationMain関数の第4引数の指定

UIApplicationMain関数の第4引数は、インスタンス化するアプリケーションデリゲートのクラス名を指定するものです。

旧版では『アプリケーションのメインnibファイルからデリゲートオブジェクトを読み込む場合』として、デフォルトでnilが指定されていました。

新版で直接アプリケーションデリゲートクラスを指定するようになったのは、Xcode 4.2で導入されたストーリーボードの影響と思われます。

ユーザインターフェイスを構築するツールとしてInterface Builderを置換するストーリーボードを導入(プロジェクト生成時に『Use Storyboards』をチェック)した場合、プロジェクトにnibファイルは生成されず、代わりにstoryboardファイルが生成されます。

したがってストーリーボード導入の可否に左右されないように、アプリケーションデリゲートクラスを直接指定する形式に変更されたものと推測できます。



参考文献

初めてのiOSプログラミング 第2版初めてのiOSプログラミング 第2版
(2012/10/20)
Alasdair Allan

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iOSデバイスの準備

2013. 04. 01
初めてのiOSプログラミング 第2版』を読み始めて、署名証明書プロビジョニングプロファイルの取得手順は他の本やサイトなどでもよく見られますが、それらがどのような意味を持ち、どう関連しているのかの説明はあまり見かけないのでまとめます。



●開発したiOSアプリケーションの制限

開発したアプリケーションをApp Storeで配布/販売するには、Appleの認定を受けなければなりません。
これは簡単にクラッシュしたり、大きなバグが露見するようなアプリケーションを排除し、良質のアプリケーションだけをユーザに提供するためです。

またApp Storeを介す以前の開発中の段階であっても、実デバイスへのアプリケーションのインストールは制限されており、iOS Developer Programに参加してデジタルIDを取得する必要があります。
ここで言うデジタルIDは、署名証明書プロビジョニングプロファイル秘密鍵/公開鍵など、開発者を特定するファイルを指します。
デジタルIDによってセキュリティを保持し、アプリケーションが改変されたり不正に配布されないようにすることができます。



●iOS Developer Programへの参加

開発したiOSアプリケーションを実機でテストしたり、App Storeで配布/販売を行うためのツールを入手するためには、開発者としてAppleに登録する必要があります。

最初にApple IDを作成してApple Developerとして登録し、デベロッパプログラムとしてiOS Developer Programを選択します。
Apple Developer Programsには、Mac OS Xアプリケーション用のMac Developer Programや、Safari用のSafari Developer Programもあります。)

iOS Developer Programには、企業内の業務用iOSアプリケーション用のiOS Developer Enterprise Programや、教育カリキュラム用のiOS Developer University Programがあります。
(ここでは一般的なiOS Developer Programについて記述します。)

iOS Developer Programの期限が切れると署名証明書が無効になり、アプリケーションの実機テストや配布ができなくなるだけでなく、App Storeに登録しているアプリケーションが削除されます。

1)Apple IDの作成

Apple製品のサポートやiTunesサービス用として既にApple IDを所持している場合でも、開発用に別途Apple IDを作成することが推奨されています。
これはアプリケーションやIn-App Purchaseの販売、またはiAdなどの広告収入などの財務処理が煩雑になる事を防ぐためです。
Apple IDはApple Developer Programsへの登録の過程で作成する事ができます。
Apple IDの作成にはEメールアドレスが必要となります。

2)Apple Developer ProgramsおよびiOS Developer Programの登録

Apple Developer Programsの登録は『Apple Developer Programs への登録』ページから行うことができます。
開発者としてEメールアドレス、氏名、住所、電話番号などの連絡先を英語で登録します。
これらは配布するアプリケーションの事前審査でAppleから問い合わせを受ける場合もあるので正確に入力する必要があります。
有料であるiOS Developer Programsに登録するためにクレジットカードの情報も入力することになりますが、請求先住所は英語で、『お支払い情報』は日本語での入力しか受け付けないため、サポートセンターに電話して問題を解決してもらう必要があります。
登録すると『iOS Dev Center』へのフルアクセスが可能になります。



●iOSデバイスのプロビジョニング

先に述べたように、開発したアプリケーションをiOSデバイス上で動かすには、開発者を特定するためのデジタルIDを取得し、アプリケーション並びに使用するデバイスを開発用に準備(プロビジョニング)する必要があります。

プロビジョニングには、開発したアプリケーションに署名を施す『署名証明書』と、署名されたアプリケーションを開発用デバイスで起動できるようにするための『プロビジョニングプロファイル』が必要となります。



●アプリケーションへの署名

プロビジョニングプロファイルに収容されている署名証明書によってアプリケーションに署名する目的は、ユーザと開発者(開発チーム)、そしてAppleのそれぞれに対してセキュリティを保全するためです。

署名証明書は開発者を特定できるため、悪意のあるコードが混入していた場合に責任の所在を明らかにする事ができます。

また攻撃者がアプリケーションに何らかの改変を施すとコード署名が無効になり、アプリケーションを実行する事ができなくなります。



署名証明書(Signing certificate)

署名証明書は開発者自身を他の開発者から識別するもので、アプリケーションの署名に用いられます。
署名証明書には開発者の名前が含まれ、暗号化が施されており、パスワードで保護されています。

暗号化は後述する秘密鍵/公開鍵方式が用いられ、秘密鍵は開発用Macのキーチェーンに、対となる公開鍵はiOSプロビジョニングポータルに保存されます。
署名証明書内には公開鍵が含まれます。

署名証明書は開発用Macのキーチェーンに保存されます。
キーチェーンはMac OS XおよびiOSで、暗号化されたパスワードや秘密鍵、証明書などの機密情報を格納したデータベースのことで、『キーチェーンアクセス』アプリケーションで登録されている情報を確認できます。

署名証明書は開発者(正確にはiOS Developer Programに登録したアカウント)毎に固有のものです。
別のMacで開発作業を行うには、キーチェーンアクセスで元のMacから署名証明書をエクスポートし、当該Macにインポートします。

署名証明書は発行日から1年間有効です。
(有効期限前にApple Worldwide Developer Relations Certification Authorityが証明書を無効にする場合があります。)

ファイルの拡張子は『.cer』です。

署名証明書には、開発過程での用途に限定した『開発用証明書』と、App Storeなどで配布するための『配布用証明書』の2種類があります。

1)開発用証明書(Development certificate)

アプリケーションの開発用に制限された署名証明書です。
キーチェーンアクセス上では『iPhone Developer: 開発者の名前 (〜)』と表示されます。

2)配布用証明書(Distribution certificate)

アプリケーションの配布用に制限された署名証明書です。
アプリケーションの配布には、App Storeを通しての配布、アドホック配布、社内配布(Enterprise Programのみ)があり、開発用以外のデバイスにアプリケーションをインストールする場合に使用します。
キーチェーンアクセス上では『iPhone Distribution: 開発者の名前 (〜)』と表示されます。



プロビジョニングプロファイル(Provisioning profile)

プロビジョニングプロファイルは開発中のアプリケーションをデバイス上で実行できるようにするファイルです。

プロビジョニングプロファイルには1つ以上の署名証明書、1つのアプリケーションID、そして1つ以上のデバイスIDが含まれています。

プロビジョニングプロファイルはiOSプロビジョニングポータルに置かれており、Xcodeでダウンロードし、開発用iOSデバイスだけでなく開発用Macにもインストールする必要があります。
開発用MacではXcodeがアプリケーションの署名を認証するために、開発用iOSデバイスではインストールされた署名済みアプリケーションの起動時に認証するために使用されます。

プロビジョニングプロファイルは発行日から1年間有効です。

ファイルの拡張子は『.mobileprovision』です。

プロビジョニングプロファイルには、開発用として設定したデバイス上でのみアプリケーションを実行できる 『開発用プロビジョニングプロファイル』と、Xcodeが自動生成する特殊な開発用プロビジョニングプロファイルである 『iOSチームプロビジョニングプロファイル』、App Storeや社内向け(Enterprise Programのみ)に配布するための 『配布用プロビジョニングプロファイル』、そして特定のテスター向けに配布するための 『アドホックプロビジョニングプロファイル』の4種類があります。

1)開発用プロビジョニングプロファイル(Development provisioning profile)

開発用として登録したiOSデバイスのみに対応したプロビジョニングプロファイルです。
開発用証明書のリスト、アプリケーションIDデバイスIDのリストが含まれます。
iOSチームプロビジョニングプロファイルと異なり、iOSプロビジョニングポータルにデバイスを追加登録しても自動更新されず、また特定のアプリケーションのみに限定されています。

2)iOSチームプロビジョニングプロファイル(iOS Team provisioning profile)

開発用デバイスや開発用証明書を追加するとXcodeが自動で生成/更新する特殊な開発用プロビジョニングプロファイルで、その開発用アカウントに登録されている全てのメンバー、アプリケーション、デバイスに対応しています。
開発用アカウントの全ての開発用証明書とデバイスID、そしてiOSワイルドカードアプリケーションIDが含まれます。
ただし特定の機能(iCloud、プッシュ通知、In-App Purchase、Game Center)を組み込んだアプリケーションは、それに対応した特別な開発用プロビジョニングプロファイルが必要になるため、iOSチームプロビジョニングプロファイルは使用できません。

3)配布用プロビジョニングプロファイル(Distribution provisioning profile)

開発したアプリケーションをApp Storeまたは社内向け(Enterprise Programのみ)に配布するためのプロビジョニングプロファイルです。
配布用証明書iOSワイルドカードアプリケーションIDが含まれます。
デバイスIDのリストは含まれません。)
配布用プロビジョニングプロファイルの作成時に、App Storeで配布する場合は『App Store』を、社内配布の場合は『In-House』を配布方法として指定します。
App Storeに登録するアプリケーションアーカイブの作成では、配布用プロビジョニングプロファイルに収容されている配布用証明書を使用して署名を施す必要があります。

4)アドホックプロビジョニングプロファイル(Ad Hoc provisioning profile)

ユーザテスティングプロビジョニングプロファイル(User testing provisioning profile)、または暫定プロビジョニングプロファイルとも呼ばれます。
Developer Programや開発チームへの参加、署名証明書の作成、Xcode上でのアプリケーションの実行が不要な、特定の外部のテスター用に配布(アドホック配布)するための特殊な配布用プロビジョニングプロファイルです。
テスターはアドホック配布用に作成したアプリケーションとアドホックプロビジョニングプロファイルをデバイスにインストールするだけで、アプリケーションを起動する事が出来ます。
配布用証明書iOSワイルドカードアプリケーションID、テスターのデバイスIDのリストが含まれます。
配布用プロビジョニングプロファイルの作成時には、配布方法として『Ad Hoc』を指定します。
アドホック配布用に登録できるデバイスは、iOS Developer Programの契約年毎に100台までで、期間内は登録を解除してもその枠を再利用することができません。
削除した枠は次の契約年に再利用可能となります。



秘密鍵(Private key)/公開鍵(Public key)

署名証明書の暗号化には秘密鍵/公開鍵方式が使われています。
(この方式については『ITpro/原理から学ぶネットワーク・セキュリティ - 第3回 公開鍵と秘密鍵を作るアルゴリズム』などを参照してください。)

暗号化に使用した秘密鍵は開発用Macのキーチェーン(Keychain)に、公開鍵はiOSプロビジョニングポータルに保存されます。

秘密鍵も開発者(正確にはiOS Developer Programに登録したアカウント)毎に固有のもので、別のMacで作業するにはエクスポート/インポートする点は同じですが、署名証明書とは異なり紛失した場合に再発行ができません。
(新たにApple IDを取得し、iOS Developer Programのアカウントを作成しなければなりません。)

したがって秘密鍵は安全な場所にバックアップする必要があり、且つ他人に開発者を騙って署名されないよう厳重に管理する必要があります。



●証明書署名要求(CSR:Certificate Signing Request)

署名証明書の取得に用いる個人情報と公開鍵を含む秘密鍵で署名されたファイルで、『キーチェーンアクセス』アプリケーションで作成します。

iOSプロビジョニングポータルで署名証明書を作成する際にCSRファイル(CertificateSigningRequest.certSigningRequest)を送信します。

CSRについての詳細は『IT用語辞典/CSRとは』や『Wikipedia/証明書署名要求』を参照してください。



●中間署名証明書(Intermediate signing certificate)

Appleの中間認証局(Apple Worldwide Developer Relations Certification Authority)が発行する証明書で、署名証明書を検証する際に署名証明機関との仲介をします。

iOSプロビジョニングポータルで手動で署名証明書を作成してダウンロードする際に、中間署名証明書ファイル(AppleWWDRCA.cer)も一緒にダウンロードし、開発用Macのキーチェーンアクセスに登録します。
(一度キーチェーンアクセスに組み込めば、その後はダウンロードする必要はありません。キーチェーンアクセスから誤って削除した際は、iOSプロビジョニングポータルからダウンロードして再インストールしてください。)

中間認証局についての詳細は『IT用語辞典/中間CAとは』を参照してください。



アプリケーションID(App ID)

開発者のアプリケーションまたはアプリケーションセット(ひとまとまりに扱う複数のアプリケーション)を識別するための文字列です。
開発者とアプリケーションを対応付ける情報で構成され、一部はバンドルIDと共通しています。

プロビジョニングプロファイルに格納されており、署名済みアプリケーションの起動時にアプリケーションを特定するために使用されます。

アプリケーションIDは、バンドルシードID(Bundle seed ID)とバンドルID照合文字列(Bundle ID search string)をピリオド(.)で連結した文字列です。

バンドルシードIDはチームID(Team ID)とも呼ばれ、アプリケーションを開発者(開発チーム)に対応付けるもので、Appleが生成する10文字の一意的な文字列です。
バンドルシードIDが同じアプリケーションは、ユーザ名やパスワードなどのキーチェーンデータも共通しています。

バンドルID照合文字列はバンドルIDと同じか類似したもので、その違いによりアプリケーションIDは『特定アプリケーションID』と『iOSワイルドカードアプリケーションID』の2種類に分けられます。

1)特定アプリケーションID(Explicit App ID)

特定アプリケーションIDは、バンドルID照合文字列がアプリケーションのバンドルIDと正確に一致したものです。
アプリケーションに特定の機能(iCloud、プッシュ通知、In-App Purchase、Game Center)を組み込む場合は、特定アプリケーションIDを使用する必要があります。

2)iOSワイルドカードアプリケーションID(iOS Wildcard App ID)

iOSワイルドカードアプリケーションIDは、バンドルID照合文字列がアプリケーションのバンドルIDの一部あるいは全部をアスタリスク(*)に置換したものです。
ただしアスタリスクはバンドルID照合文字列の末尾に置かなければならず、アスタリスクより前の部分はバンドルIDに正確に一致しなければなりません。
バンドルID照合文字列をアスタリスクだけにすると、開発者(開発チーム)が開発しているアプリケーション全てに使用する事が出来ます。
iOSワイルドカードアプリケーションIDは複数のアプリケーションで共通して使用できますが、特定の機能(iCloud、プッシュ通知、In-App Purchase、Game Center)を組み込む場合は、特定アプリケーションIDを使用する必要があります。



バンドルID(Bundle ID)

アプリケーションの実行形式のコードや使用するリソースを収容した、階層構造になったディレクトリをバンドル(Bundle)と呼びます。

バンドルIDは個々のアプリケーションバンドルを一意に特定する文字列で、iOSやiTunes Connectがアプリケーションを特定するために使用します。

英数字(A〜Z、a〜z、0〜9)、ハイフン(-)、ピリオド(.)のみで構成されるUTI(『Wikipedia/Uniform Type Identifier』参照)で、会社IDと製品名をピリオド(.)で連結した逆DNS形式の文字列です。

会社ID(Company Identifier)と製品名(Product Name)は、Xcodeでプロジェクトを作成する過程で設定します。
これらはInfo.plistファイルに設定されており、プロジェクト作成後に変更可能です。

iTunes ConnectでAppleにアプリケーションを登録する際には(App Storeでの公開だけでなく、iCloudなどの特定の機能を組み込む場合も同様に)、特定アプリケーションIDと合致するバンドルIDを設定する必要があり、登録したバンドルIDはアプリケーションの初版認定後は変更する事は出来ません。



デバイスID(Device ID)

個々のiOSデバイスに割り当てられている40字の文字列で、一意デバイスID(UDID:Unique Device ID)とも呼ばれます。
アドホック配布でテスターのデバイスをiOSプロビジョニングポータルに登録する際に、誰のデバイスかを識別するために必要となります。



iOSプロビジョニングポータル(iOS Provisioning Potal)

アプリケーションIDやデバイスの登録、署名証明書プロビジョニングプロファイルの作成などを行うポータルサイトで、Member Centerからアクセスする事ができます。



参考文献

Apple/App Storeへの登録に関するチュートリアルApp Store Submission Tutorial

Apple/App Storeでの公開に向けた開発Developing for the App Store

Apple/iOSプロビジョニングポータルヘルプ

Apple/iOSチーム管理ガイドiOS Team Administration Guide

Apple/iOSツールワークフローガイドTools Workflow Guide for iOS

ITpro/原理から学ぶネットワーク・セキュリティ - 第3回 公開鍵と秘密鍵を作るアルゴリズム

IT用語辞典/CSRとは

Wikipedia/証明書署名要求

IT用語辞典/中間CAとは

Wikipedia/Uniform Type Identifier

初めてのiOSプログラミング 第2版初めてのiOSプログラミング 第2版
(2012/10/20)
Alasdair Allan

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